視覚障害者の旅行付き添い依頼|同行援護では難しい宿泊旅行
ある日、一本の連絡が入りました。
「視覚障害の方の旅行付き添い、できますか?」
行き先は静岡。
目的は、昔の友人との再会です。
同行援護制度では、宿泊を伴う旅行のサポートは難しいケースが多い。
でも、フリーランスとして活動している私なら対応できる。
私は迷わず、
「できますよ!」
とお答えしました。
新幹線移動での旅行介助|景色を“言葉”で伝える支援
東京駅から新幹線に乗り込みます。
座席への誘導。
荷物の配置。
乗車時の安全確認。
そして、車窓の景色を言葉で伝えていきます。
「今、富士山が見えますよ」
「田園風景が広がっています」
視覚障害のある方は、静かに耳を傾けてくださいました。
見えないからこそ、
言葉が風景になる。
その瞬間、私は「伝える支援」の重みを感じました。
静岡での再会|声だけで分かる友人の存在
静岡に到着し、友人と合流。
久しぶりの再会に、お二人とも自然な笑顔がこぼれました。
「声で分かったよ!」
視覚障害があっても、
声だけで友人が分かる。
その瞬間を目の前で見て、私は深く感動しました。
見えないからこそ、
大切にしている感覚がある。
私がサポートしているのは「移動」ではなく、
「再会の時間」なのだと実感しました。

温泉旅行での介助|信頼関係があるからこそできる支援
宿泊先の温泉では、入浴の介助をさせていただきました。
脱衣所での誘導。
浴槽への移動。
洗い場でのサポート。
身体に触れる支援は、信頼関係があってこそ成り立ちます。
軽井沢の旅行で学んだ配慮や段取りが、ここでも活きていました。
旅行は、その場の対応力が問われる仕事です。
でも同時に、事前準備と信頼構築の積み重ねでもあります。
「見えなくても、感じることはたくさんある」|旅行の本当の価値
旅行最終日。
ご本人が、こうおっしゃいました。
「見えなくても、感じることはたくさんあるんです」
温泉の温かさ。
友人の声。
風の匂い。
食事の味。
視覚以外の感覚で、旅を楽しんでいる。
その言葉を聞いて、私ははっとしました。
旅行は「見る」ためだけのものじゃない。
感じるためのものなのだと。
旅行介助士の資格取得を決意した理由
この経験は、私の中で大きな転機になりました。
もっと専門的に学びたい。
もっと多くの人の旅行を支えたい。
そう思い、旅行介助士の資格を取得しました。
介護福祉士としての知識に、
旅行介助の専門性が加わった。
これが、今の活動の土台になっています。
高齢者も障害者も旅行できる|誰もが旅を楽しむ権利がある
軽井沢の高齢ご夫婦。
静岡の視覚障害のある方。
共通しているのは、
「旅行に行きたい」という想い。
年齢も、障害も、関係ない。
誰もが、旅を楽しむ権利があります。
でも、その方法を知らない人が多いのも事実です。
フリー介護士・旅行介助の草の根活動
「助けてあげられる人がいる」
「解決できる方法がある」
それを、もっと多くの人に知ってもらいたい。
ケアマネジャーに。
ご家族に。
そして、ご本人に。
一人ひとりに伝えていく。
これは、草の根活動です。
もし、あなたの周りに
・旅行をあきらめている高齢者
・障害があっても旅に出たいと思っている方
がいらっしゃったら、ぜひ教えてあげてください。
こちらは読みましたか?
介護が必要でも大丈夫!フリー介護士による介護旅行サポート
次回は、この旅のあとに起きた“面白い展開”についてお話します。

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